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ベルセルナクリームでコンジローマは完治する?

コンジローマは性器表面や性器周辺、肛門等にイボが複数できる病気です。
男性女性ともに性行為を介在して感染するので性感染症の一種で、原因となるのはヒトパピローマウイルス(HPV)の感染です。
患部のイボには特段の痛みや痒みを覚えることはなく、症状が見られても違和感を感じる程度です。
潜伏期間が3週間から数ヶ月程度と性感染症の中でも長いことから二次感染が拡大する傾向があり、自覚症状の乏しさも手伝って、患者数も年間3000-4000人の間で推移しています。

コンジローマの治療は従来から外科的手術で除去する方法が主流で、性器や性器周辺に出来たイボを取り除く治療が行われてきました。
しかし2007年に国内初のコンジローマ治療薬ベルセルナクリームが販売承認されたことで薬物療法が可能になり治療の選択肢がひとつ増えた訳です。
ベルセルナクリームは有効成分にイミキモドを配合しており、クリームを塗布した部位の細胞性免疫を賦活し、抗ウイルス作用を発揮します。

細胞性免疫とは、局所的に起きる免疫反応のひとつで、T細胞の一種の「Th1細胞」がサイトカインを生成し、マクロファージや細胞障害性T細胞などを刺激し、病原体に感染した細胞を破壊する作用を発揮します。
ベルセルナクリームに含まれるイミキモドには、細胞性免疫を賦活化させる効果を持っており、その効果でイボが破壊されて縮小し、やがて消失する効果を発揮すると言うわけです。

とは言ってもベルセルナクリームには即効性が無いので、使用開始後数日程度で、イボが消失するわけではないのです。
効果が出るまでの時間は、コンジローマによるイボの数やサイズにより左右されることになります。
初期の小さなイボが2-3個程度なら、1-2週間ですが、カリフラワー状に成長したような大きなものでは、1-4ヶ月ほどの時間が必要です。
ベルセルナクリームの使用期限は4ヶ月なので、この時間をすぎても芳しい効果が見られないときは、手術など別の治療に切り替えることになります。

コンジローマとHPVウイルス、子宮頸がんの関係

コンジローマの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)には多数の種類があることがしられてえいます。
HPVとは乳頭腫と言うイボを発生させるウイルスの総称で、皮膚に付くタイプと粘膜に付くタイプの2つに分かれます。
コンジローマの原因となるHPVは、主に粘膜に感染するタイプで子宮頸がんを発症するものが含まれます。

ヒトパピローマウイルス(HPV)のなかでも子宮頸がんを発症させるリスクが高いのは、HPV16型とHPV18型と言われており、現に子宮頸がん患者を発症している20-30代の70-80%から検出されているほどです。
しかし子宮頸部にHPVが感染しても約90%以上は免疫の機能のおかげでウイルスが消失しています。
しかし残りの約10%の方ではがんではない異型細胞が見られ、4%程度は前がん状態へと移行していきます。
前がん状態にまで発展しても、正常化することのほうが多いわけですが、最終的に1%-0.15%の方(約1-1.5万人)が子宮頸がんを発症しています。

子宮体がんの発症は中高年以降の年齢の方が発症の中心となりますが、子宮頸がんではより若い年代から発症が見られ、20代-30代の患者数が多いのが特徴です。
ヒトパピローマウイルス(HPV)は性行為を介して感染するので、性生活を持っている方では若年齢でも子宮頸がんに罹る可能性があります。
年間死亡者数が3500人前後になることも踏まえれば、子宮頸がんの定期健診を受けることで早期発見に努める必要があるといえます。
またコンジローマに罹患したまま妊娠すると、胎児に母子感染し気管支などの気道にイボができて呼吸困難になる「反復性呼吸器乳頭腫症」と言う難病のリスクがあります。
性器にイボがあるなどコンジローマの疑いがあるときは、放置せずに治療するのが賢明です。